◆院長挨拶

院長 雁木淳一
当院のあるべき姿を考えます時、過去を紐解き、周桑病院誕生の経過を述べさせていただくことが一番判りやすく、核心をついているものと思います。
昭和の初期、当時の医療は都市部に集中し、医療費は実に高額で驚くべき状態であったようでございます。特にこの地域は農村地帯で経済困窮と相まって「病気になっても医療費が高くて診てもらえない、ましてや診てもらう病院すら無い」といった医療から置き去りにされた深刻な状態に陥っており、その医療環境は悲惨で、人々の「この地域に病院を」の願いは切実なものであったようです。
そこで、この事態を何とかしなくてはと立ち上がったのが、当時の産業組合(現在の農協の前身)の方たちでした。当時の組合長 青野岩平翁 の提唱により、医療の機会均等・社会化を目指し、組合病院設立の決意を固めたのです。
各方面からの反対や弾圧を受けながらも、地域住民と一丸となってこの運動を推し進め、血のにじむ努力の末、医師を確保し昭和12年設立許可、翌年7月には開院の運びとなり、ここに「医療利用組合連合会周桑病院」が誕生したのであります。
その後、この地域の社会・経済情勢も大きく変わり、当院も農協立病院から市立病院へと変遷し、施設の充実や規模の拡張を繰り返しながら、高度医療機器の整備や電子カルテシステムの導入では、県下に先がけて質の向上を図ってきたところであります。
さらには、平成22年4月から指定管理者制度の導入となり、医療法人専心会が管理運営を行う、新生西条市立周桑病院として新たなスタートを切ったところであります。
こうした変遷を振り返りますと、時代の違いこそあれ先達の「この地域に医療の充実を」の熱き思いと、病院設立を成し遂げられた強い意志・努力・使命感、そして、その志に心から敬服するものであります。
今、私たちは、先人が名誉や私益のためでなく、私財をも投じて成し得ようとしたその姿に学び、永々脈々と引き継がれてきた「地域住民の健康を守り、地域の医療水準の向上に努める」という精神をしっかりと引き継いで、住民の皆さまから「地域になくてはならない病院」と思っていただける病院づくりに、今後とも邁進していかねばなりません。
以上のように、当院の精神は設立当時にこそその原点があり、今も変わらぬ大いなる使命の基、職員一丸で日々向上に努めているところでございます。
院 長 雁木 淳一
◆病院名
西条市立周桑病院 (しゅうそうびょういん)
◆所在地
愛媛県西条市壬生川131番地
・交通アクセス
◆理念
西条市立周桑病院は、患者さんの視点に立った「人に優しい病院、信頼される病院、地域に貢献する病院」を目指します
◆基本方針
1. 患者さんの権利を尊重した医療の実践に努めます
2. 医療の安全性を確保し、医療水準の向上に努めます
3. 良質な医療サービスの提供に向け、日々研鑽に努めます
4. 保健、福祉、各医療機関と連携を図り、地域医療の向上に努めます
5. 運営の効率化、経営の安定に努めます
◆沿革
昭和13年 周桑病院を開業(内科、産婦人科、外科、眼科、小児科、耳鼻科)
昭和19年 愛媛県農業会所属病院となる
昭和36年 周桑郡の4町(壬生川町・三芳町・丹原町・小松町)が周桑病院組合を設立、公立周桑病院として発足
昭和42年 周桑郡病院企業団と改める
昭和47年 東予市の市制施行に伴い周桑病院企業団と改称する
平成3年 一般病院から総合病院に変更
平成16年 2市2町(西条市・東予市・丹原町・小松町)が合併し、新たに西条市立周桑病院として発足
平成22年 医療法人専心会が指定管理者として運営開始
令和元年 精神科病床165床廃止
令和2年 医療法人専心会が指定管理者として2期目(期間20年)の運営継続
◆病床数
一般病床185床
◆診療科目
内科、外科、産婦人科、脳神経外科、泌尿器科、皮膚科、眼科、放射線科、肛門外科、整形外科、循環器内科(麻酔科、神経内科、精神科、耳鼻咽喉科、小児科 は現在休止中)
◆診療指定
保険医療機関
労災(労働者災害補償保険法施行規則第11条1項)
生活保護(生活保護法第49条)
養育医療(母子保健法第20条第4項)
結核医療(結核予防法第36条第1項)
原爆医療(原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律第19条)
精神保健法(32条、通院)医療機関
救急告示指定病院
優性保護法指定医、母体保護法指定医、精神保健指定医
身体障害者福祉法指定医
◆基本診療料の施設基準等
★当院は、次の事項について県知事、地方厚生支局長に届出、承認を受けております。
医療DX推進体制整備加算
急性期一般入院料4
臨床研修病院入院診療加算
救急医療管理加算
診療録管理体制加算3
医師事務作業補助体制加算1(25:1)
急性期看護補助体制加算(25:1)
看護補助体制充実加算1
重症者等療養環境特別加算
医療安全対策加算2
医療安全対策地域連携加算2
感染対策向上加算2
連携強化加算
サーベイランス強化加算
患者サポート体制充実加算
入退院支援加算1
入院時支援加算
総合機能評価加算
認知症ケア加算3
せん妄ハイリスク患者ケア加算
データ提出加算2
データ提出加算4
特殊疾患入院医療管理料
地域包括ケア病棟入院料1
看護職員配置加算
看護補助体制充実加算1
精神疾患診療体制加算
◆特掲診療料の施設基準等
糖尿病合併症管理料
がん性疼痛緩和指導管理料
院内トリアージ実施料
夜間休日救急搬送医学管理料
夜間休日救急搬送医学管理料の注3に掲げる救急搬送看護体制加算2
外来腫瘍化学療法診療料2
ニコチン依存症管理料
がん治療連携指導料
肝炎インターフェロン治療計画料
薬剤管理指導料
医療機器安全管理料1
検体検査管理加算(Ⅰ)
画像診断管理加算2
CT撮影及びMRI撮影
外来化学療法加算2
無菌製剤処理料
脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅱ)
運動器リハビリテーション料(Ⅰ)
呼吸器リハビリテーション料(Ⅱ)
廃用症候群リハビリテーション料(Ⅱ)
医科点数表第2章第10部手術の通則5及び6に掲げる手術
医科点数表第2章第10部手術の通則16号に掲げる手術
人工肛門・人工膀胱造設術前処置加算
胃瘻造設時嚥下機能評価加算
麻酔管理料(Ⅰ)
外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)
入院ベースアップ評価料47
看護職員処遇改善評価料38
◆入院時食事療養の基準等
入院時食事療養(Ⅰ)
特別食加算
食堂加算
◆特定療養費に係る厚生労働大臣が定める基準等
特別の療養環境の提供に係る実施報告書
180日を超える入院に関する事項の届出状況報告書
◆厚生労働大臣が定める掲示事項
入院基本料について
当院では、入院患者に対する看護職員(看護師および准看護師)を以下のとおり、配置しています。
◆1病棟(地域包括病棟)
当病棟では、看護職員が1日に13人以上、看護補助者が4人以上勤務しています。
なお、時間帯ごとの配置は次のとおりです。
[看護職員]
8:00~16:00 |
看護職員1人当たりの受け持ち数は9人以内です。 |
16:00~0:00 |
看護職員1人当たりの受け持ち数は20人以内です。 |
0:00~8:00 |
看護職員1人当たりの受け持ち数は20人以内です。 |
[看護補助者]
8:00~10:00 |
看護補助者が2人 |
10:00~12:00 |
看護補助者が3人 |
12:00~16:00 |
看護補助者が4人 |
16:00~18:45 |
看護補助者が2人 |
18:45~20:45 |
看護補助者が1人 |
◆3病棟(一般病棟)
当病棟では、看護職員が1日に6人以上、看護補助者が2人以上勤務しています。
なお、時間帯ごとの配置は次のとおりです。
[看護職員]
8:00~16:00 |
看護職員1人当たりの受け持ち数は8人以内です。 |
16:00~8:00 |
看護職員1人当たりの受け持ち数は8人以内です。 |
[看護補助者]
8:00~12:00 |
看護補助者が1人 |
12:00~16:00 |
看護補助者が2人 |
16:00~20:45 |
看護補助者が1人 |
DPC対象病院
当院は、入院医療費の算定にあたり、包括評価と出来高評価を組み合わせて計算する「DPC対象病院」となっています。係数は下記のとおりです。
(R7年5月)
医療機関別係数:1.211
(基礎係数:1.0063、機能評価係数Ⅰ:0.1233、機能評価係数Ⅱ:0.0659、救急補正係数: 0.0155)
入院時食事療養費
当院は、入院時食事療養(Ⅰ)の届出を行っており、管理栄養士または栄養士によって管理された食事を適時(夕食については午後6時以降)、適温で提供しています。
入院期間が180日を超える場合の費用の徴収
入院期間が180日を超えますと、患者さんの状態によっては 健康保険からの入院基本料15%が病院に支払われません。180日を超えた日からの入院が選定療養対象となり、1日につき2,000円は特定療養費として患者さんの負担となります。
医療従事者の負担軽減及び処遇改善に関する取組事項
当院では、医療従事者の負担軽減および処遇改善のため、下記の項目について取り組みを行っております。
【病院勤務医】の負担の軽減
1.医師と医療関係職種、医療関係職種と事務職員等における役割分担
(1) 入院説明の実施
(2) 検査手順の説明の実施
(3) 薬の説明や服薬指導
(4) 静脈採血、静脈注射、静脈ラインの確保、尿道カテーテルの留置等の実施
(5) その他
2.勤務計画上、連続当直を行わない勤務体制の実施
3.予定手術前日の当直や夜勤に対する配慮
【看護職員の負担の軽減】
1.看護職員と多職種との業務分担
(1) 薬剤師、リハビリ職種(理学療法士、作業療法士)、臨床検査技師、放射線技師、管理栄養士、臨床工学技士、歯科衛生士、その他
2.看護補助者の配置
(2) 主として事務的業務を行う看護補助者の配置
3.多様な勤務体制の導入
4.夜間における看護業務の負担軽減
(1) 11時間以上の勤務間隔の確保
(2) 正循環の交代周期の確保
(3) 夜勤連続回数の抑制(連続2回まで)
(4) 夜勤専従者の確保
5.入院患者数や業務内容により看護職員の傾斜配置
6.毎月第一、第四水曜日に「ノー残業デー」の実施
7.バースデイ休暇の取得 等
【全職員に対する処遇改善】
1.院内託児所及び病児保育所の設置
2.産休、育児休業制度の充実
3.当直翌日の勤務内容に対する配慮 等
個別の診療報酬の算定項目の分かる明細書の発行について
当院では、医療の透明化や患者さんへの情報提供を推進していく観点から、平成22年4月1日より領収書の発行の際に、個別の診療報酬の算定項目のわかる明細書を無料で発行しています。
また、公費負担医療の受給者等で医療費の自己負担がない方についても、明細書を無料で発行しています。
明細書には、使用した薬剤の名称や行われた検査の名称が記載されていますので、その点ご理解いた
だき、ご家族の方が代理で会計を行う場合、その代理の方への発行を含めて、明細書の発行を希望さ
れない方は、会計窓口にてその旨お申し出ください。
保険外負担に関する事項について
・保険外負担一覧表(PDF)
・室料差額内訳(PDF)
◆ホームページ上で掲載が求められている施設基準一覧
医療情報取得加算/医療DX推進体制整備加算について
当院はオンライン資格確認の導入医療機関です。
マイナ保険証の利用により診療に必要となる正確な情報(受診歴、薬剤情報、特定健診情報、その他必要な診療情報)を取得・活用することにより質の高い医療の提供に努めます。
オンライン資格確認や薬剤情報等の提供に同意される場合は、診療前に専用端末より同意確認の操作をお願い致します。
また、当院では、医療DX推進について以下の通り対応を行っています。
・オンライン請求を行っています。
・オンライン資格確認を行う体制を有しています。
・電子資格確認を利用して取得した診療情報を、診察室で閲覧又は活用できる体制を有しています。
・電子処方箋の発行については現在整備中です。
・電子カルテ情報共有サービスを活用できる体制については現在整備中です。
院内トリアージ実施料の算定について
当院では、時間外、深夜および休日の診察において、院内トリアージを実施しています。
救急外来で診察を行う患者さんに、専門の看護師があらかじめ病状を確認し、診察の優先度を決めさせていただきます。(院内トリアージ)
診察の順番は、来院された患者さんの緊急度や重症度によって決定するものであり、受付した順番での診察とは限りません。
そのため、場合によっては待ち時間が長くなる場合がありますのでご了承ください。
救急外来にて受診された初診の患者さん(救急搬送された方を除く)に対して、来院後、速やかに院内トリアージを実施した場合、厚生労働省からの通知等に基づき、 院内トリアージ実施料(300点)を算定させていただきます。
一般名処方加算について
当院では、後発医薬品のある医薬品について、一般名処方(特定の医薬品を指定するのではなく、医薬品の有効成分名で処方箋を発行すること)を行う場合があります。現在、一部の医薬品について十分な供給が難しい状況が続いています。一般名処方を行うことで、医薬品の供給不足等が発生した場合にも、患者さんに必要な医薬品の安定供給に向けた取り組みを実施しています。
また、令和6年10月より長期収載品(後発医薬品のある先発医薬品)を医療上の必要性なく、患者さんの希望で処方した場合は、選定療養費(健康保険対象外の特別な料金)が別途かかります。
※医療上の必要性がある場合や在庫状況等で後発医薬品の提供が困難な場合は、健康保険の対象となります。
◆社団法人日本病院会指定 優良2日ドック施設
◆組織図
R6.4.1現在
